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食が危ない!「添加物大国」日本 〜食品表示編⑪〜【東洋医学の智恵袋 vol.114】
こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。
前回は、「ゲノム編集マグロ」と
「ゲノム編集鯛」のお話をしました。
実は、これらの「ゲノム編集食品」が
市場に流通したのは
日本が世界初なのです。
「日本が世界初」は、
最近話題となったコロナの
「レプリコンワクチン」も
そうですね。
日本が世界で初めて開発したわけではなく、
使用を認められたのが世界初というのは、
何か複雑な感じがします。
ただ、ワクチンは今のところ
接種するか否かは一人一人の判断に
委ねられています。
つまり、
接種するか否かを選択する権利は、
私たちが持っているということです。
では、「ゲノム編集食品」は、
どうなのでしょうか。
◆ゲノム編集食品の表示
私たちが、ゲノム編集された食品を
食べるか否かを選択するため大切なのは
その表示が適切にされていることです。
しかし、今のところ、ゲノム編集食品は
その届け出さえすればよく、
日本では表示義務がありません。
つまり、
ゲノム編集された食品を
知らないうちに食べてしまっている
可能性がある、ということです。
日本において、
ゲノム編集食品の流通が解禁されたのは
2019年10月です。
当時、消費者庁は
「最低限、国民の選ぶ権利は確保すべき」と
表示義務化を求めていました。
しかし、
いわゆる「圧力」には勝てず、
表示義務は無くなりました。
そのため、日本消費者連盟は、
寿司チェーンや海鮮居酒屋チェーン17社に
質問状を送り、
ゲノム編集魚の取り扱いについて
確認を行いました。
そして、
明確に「使用しない」と回答したのは
たったの3社だったそうです。
現在、魚は「天然」か「養殖」か、
そして「産地」も厳しくチェックされています。
それなのに、
「ゲノム編集魚」に関してはチェックされず、
私たち消費者の選択権が
奪われてしまっているのです。
この件は、海外で大きく取り上げられ、
「日本では安心して寿司を食べられない」と
言われているようです。
ゲノム編集食品、
本当に安全なのでしょうか…。
イギリスでは、
政府がゲノム編集食品の規制を
緩和しようとしたところ
大規模な反対運動が起こり
ストップがかかったようです。
◆遺伝子組み換え食品との比較
繰り返しになりますが、
「遺伝子組み換え」は、
ある生物に他の生物の遺伝子を組み込み
いわゆる「新しい品種」を
作り出す技術です。
そのため、
組み込んだ他の生物の遺伝子は
新品種に残ることになるため、
自然界で行われる交配では
発生しない現象となります。
そのため、
安全性審査や表示が義務付けられ、
組み換えDNAの検査法が
厚生労働省や消費者庁から
公定法として通知されています。
※公定法とは、国や公的機関などが指定する、
成分分析・微生物の培養検出などの
方法のことです。
一方、ゲノム編集技術は、
もとの生物の遺伝子を切断し、
切断された遺伝子が修復される際に起こる変異、
すなわち自然界でも起こりうる突然変異を
意図的に起こさせる技術です。
そのため、現在のところ
安全性に問題はないとされており
安全性審査や表示の義務はありません。
さらに、遺伝子組み換え食品のように
他の生物の遺伝子が残るわけではないので、
ゲノム編集跡を検出できる検査法は
まだ確立されていないのです。
私たち消費者が、
ゲノム編集食品を避ける術は
今のところない、ということですね。
食品表示法の第3条に
その基本理念が記されています。
食品表示法第3条(条文より抜粋)
―――消費者の安全及び自主的かつ
合理的な選択の機会が確保され、
並びに消費者に対し
必要な情報が提供されることが
消費者の権利であることを尊重する―――
2015年に施行されたこの法律、
10年も経たずに形骸化しているようです。
その12に続きます。
誠真堂鍼灸院
東 洋史
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【東洋医学の智恵袋 vol.114】
誠真堂鍼灸院公式HP
https://www.magokoro-shinkyu.com/
バルセロナ五輪金メダリスト
岩崎恭子さんとの対談記事
https://www.business-plus.net/interview/2208/k7271.html
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