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メールマガジン バックナンバー
ときどき、メルマガ 2
くりしんです。
かけっこのコーチをしたり、再エネの普及啓発をしたり、教育現場改革に手をつけたり、なんだか「応援されたい人」になりたいオヤジです。
山形の片田舎のスポーツクラブでのコーチ歴が12年になる私なのですが、現場で子どもたちを相手にする時に心に留めている言葉があります。
「夢中は努力を凌駕する」
どんなに「努力」で自身を鍛えようとも「夢中」になった子のパフォーマンスには敵わないと言う意味かと捉えています。転じて、日々の子どもたちの活動をどれだけ夢中にさせるか、没頭させるかに心血を注いでいたりします。
さて、為末大くんが好きな話の中に「二匹の蛙」という話があります。
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ある日蛙が2匹穴に落ちた。穴の高さはとても越えられないような高さで、2匹の蛙は必死でその穴から出ようとして飛んでいたが淵には届かない。
そのうちに他の仲間たちが集まってきて2匹を応援し始めた。がんばれがんばれ。2匹の蛙はその声を聞いて頑張ったけれど、やはりそれでも淵には届かなかった。
応援の声は次第になくなり、淵から覗き込んでいる仲間たちは諦めの声をあげ始めた。もうだめだろう。仕方ない。諦めた方がいい。そうした声が2匹の蛙にも届いてきて、1匹の蛙はついに跳ぶのをやめてしまった。そして座り込んで静かに死んでいった。
もう1匹の蛙はそれでもずっと跳び続けていた。もうだめだ諦めた方がいいという声が聞こえる中、何度も何度も跳び続けた蛙はついにある瞬間、穴の淵に到達し、穴から這い出てきた。
仲間たちは驚き、その蛙の元に集まり、素晴らしい、よくやったと賞賛の声をかけた。ところが蛙は仲間たちをぽかんとした顔で見て全く反応しない。仲間たちも怪訝な顔をしてその蛙を眺めている。
穴から飛び出した蛙は耳が聞こえなかった。励ましも、罵りもその蛙には届いていなかった。その蛙にはひたすらに到達すべき出口が見えていただけだった。
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成し遂げたいのなら 世間と距離を置き ひたすら為すべきことを為せ。
という話なのだそうです。
周囲の雑音なんて気にならないほど夢中になった時、人は常識を超えていくんでしょう。
なんてゾクゾクする話だろう。