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食が危ない!「添加物大国」日本 〜防カビ剤編③〜【東洋医学の智恵袋 vol.96】

こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

約50年前に食品添加物として認可された
オルトフェニルフェノール(OPP)と
OPPにナトリウムを結合させたOPP-Na。

長きにわたり使用を続けたためでしょうか、
これらの防カビ剤を高濃度で使用しても
効果がない事例が発生しているようです。

これは、防カビ剤に対する耐性菌が
現れたとの報告があります。

また、
カビの種類も多岐にわたるため、
1つの薬剤では十分な効果を
出せなくなっているということでも
あります。

今後も恐らく、認可される防カビ剤は
増えていくでしょう…。


◆食品衛生法の相次ぐ改正

食品衛生法とは、
食品汚染や食中毒などを防止し
食品の安全性を確保するために、
1947年に定められた法律です。

食品を提供するスーパーなどの小売店や飲食店、
食品添加物や容器包装を扱う企業など、
食品業界の事業者全体が対象とされています。

そして、その食品衛生法が
今まで「農薬」として登録していた薬剤を
「食品添加物」として許可するため、
頻繁に改正されているのです。

さらに、その添加物の使用範囲も
次々と広げられています。

例えば、
2011年に「フルジオキソニル」が
かんきつ類に限らずキウイやモモなどへの
使用が認められました。

2013年には、
「アゾキシストロビン」がかんきつ類に、
「ピリメタニル」がモモやリンゴに
それぞれ食品添加物としての使用が
認められました。

そして、2018年
「プロピコナゾール」がかんきつ類や
「おうとう」などに食品添加物として
使用できるようになりました。


◆農薬「フルジオキソニル」

上記の農薬の中でも、
特に「フルジオキソニル」は、
防カビ剤としての指定について、
消費者グループ等から批判、
反対の意見が出ていました。

従来にない防カビ剤の追加となるため、
色々と波紋を呼んだのです。

フルジオキソニルは、
国際的には「農薬」とされており、
添加物としては使用されていません。

アメリカでは、防カビを目的として
収穫後の作物に農薬として使用することが
許可されているのであって、
決して添加物ではないのです。

一方、
日本では防カビ目的で使用される薬剤は
食品添加物に該当するとされています。

そのため、
収穫後にフルジオキソニルを使用した農作物を
アメリカが日本に輸出できるように
添加物指定する手続きが始まったのです。

そして、その使用範囲は
アメリカで使用されている作物に
合わせて決められます。

そして、やはり気になるのは
その毒性です。

厚生労働省のHPには、
フルオジキソニルの危険有害性情報として
「強い眼刺激」「発がんのおそれの疑い」
の2つが記載されています。

さらに、取り扱う者に対する安全対策として
「使用前に取扱説明書を入手すること」
「全ての安全注意を読み理解するまで
取り扱わないこと」
「取扱後はよく手を洗うこと」
「保護手袋/保護衣/保護眼鏡/
保護面を着用すること」
との記載まであるのです。

また、マウスに対して
フルジオキソニルを0.3%含むえさを
18か月間食べさせた実験では、
痙攣が高い頻度で発生し、
リンパ腫の発生率が増加しました。

この農薬が、添加物として
認可されているのです。

やはり、農薬を食品の保存に使用するから
食品添加物として認可するということ自体、
強引に感じてしまいます。

フルジオキソニルは
どう考えても立派な農薬です。

私たち消費者が
正しい知識を身につけて
適切に対処していくしかありません。

その4に続きます。

誠真堂鍼灸院
東 洋史

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