こんにちは！
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

今回は、ビタミンＣのお話です。

前回もお話ししましたが、
水溶性のビタミンＣは
ペットボトルのお茶などに
酸化防止剤として使われています。

緑茶飲料メーカーのホームページでは
ビタミンＣを添加物として使用する目的を
「茶葉に含まれているビタミンＣが
加工や抽出の段階で失われてしまうので
それを補うため」と謳われています。

しかし、
ビタミンＣを添加する主な目的は
酸化防止です。

お茶は、品質の劣化が速いため
酸化速度を劇的に遅らせるビタミンＣは
緑茶飲料には必需品なのです。

では、その安全性はどうなのでしょうか。

気になりますよね。


◆ビタミンＣの威力

ビタミンＣは、
免疫力を高める働きがあり
ウィルス性の病気から
身体を守ってくれます。

また、美肌を保つビタミン
としても有名です。

強い抗酸化作用により
細胞のガン化を防いでくれるうえに、
肌を滑らかにする
コラーゲンの合成を助けるので
皮膚のシミやシワを防ぎ、
傷やヤケドの治りも早めてくれます。

さらに、ビタミンＣは
「抗ストレスビタミン」と呼ばれていて
ストレスと闘う力を強めてくれます。

さらにさらに、
「超高濃度ビタミンＣ点滴療法」は
ガン治療にも効果的だと言われています。

こんなにすごい威力があるビタミンＣ、
どんどん添加してほしいなんて思う方も
いらっしゃるかもしれませんね。


◆天然ビタミンＣと合成ビタミンＣ

ビタミンＣは、アセロラや
キウイフルーツなどの果物・
ピーマンやブロッコリーなどの野菜、
いも類などに多く含まれています。

これらのビタミンＣは、
「天然ビタミンＣ」と呼ばれます。

一方で、飲料や食品・サプリメント・
医薬品などに使用されるビタミンＣは、
工業的に作られた「合成ビタミンＣ」です。

では、ここでその違いを
確認してみましょう。


○天然ビタミンＣ

その名の通り「天然由来」なので、
ビタミンＣ以外にも
他の有効成分が入っています。

つまり、天然ビタミンＣには
それが働くための別の補酵素が
含まれていることが
分かっているのです。

そのため、
同量のビタミンＣであれば
合成ビタミンＣよりも
天然の方が働きが良いです。

しかし、
他の有効成分が入っているが故に
ビタミンＣ自体の含有量は
少なくなります。

そして、合成品よりも価格が高い
という欠点があります。


○合成ビタミンＣ

合成品の場合は、
ほぼ100％がビタミンＣなので
含有量が多く、
少ない量でたくさんのビタミンＣを
摂ることができます。

さらに、天然品よりも価格が安いため
手軽に補給できます。

その一方で、
一度にたくさん摂取すると、
ビタミンＣによって胃腸が刺激され、
胃の不快感や下痢などの症状が
出てしまう場合があります。

また、
工場でビタミンＣを合成する際に
不純物質もできてしまいます。

そして、安いものほど
不純物質が多く入っている
可能性が高いのです。

ちなみに、高価なものほど純度が高く、
医薬品などでも使用されています。

先ほど紹介した
「超高濃度ビタミンＣ点滴療法」が
その一例です。


◆合成ビタミンＣの実際

この「合成ビタミンＣ」は
現在では設備の老朽化などの原因で
国内では製造されていません。

さらに、
主要なビタミンＣ生産国だった
米国やデンマークでも製造が
中止されています。

そのため、
現在世界で流通している合成ビタミンＣは、
90％以上が中国産となっています。

実は、数年前から
合成ビタミンＣも含めて
「中国製の添加物は質が悪すぎる」
という声が上がっているという
情報があります。

日本への輸出品が、
日本の食品衛生法で
定められた基準に合わず、
水際で廃棄処分になった
ケースもあります。

しかし、水際で摘発するのには
限界がありますから、
私たちが自ら身を
守るしかないのが現状です。

ですから、
外出時はペットボトルのお茶、
家では粉末緑茶を飲むように
するのがよいでしょう。


その４に続きます。

誠真堂鍼灸院
東　洋史


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