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食が危ない!「添加物大国」日本 〜発色剤編①〜【東洋医学の智恵袋 vol.86】

こんにちは!
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

今回から、発色剤について
お話していこうと思います。

前回までは、
「着色料」がテーマでした。

「発色剤」と「着色料」、
名前は似ているし
区別がつきにくいですよね。

では、まず初めに
これら2つの添加物の違いを
確認していきましょう。


◆着色料と発色剤の違い

○着色料

食品に色をつけて
見た目をよくするために
用いられる添加物です。

赤・黄・青など様々な色があり、
食品に直接色をつけます。

着色以外の効果はありません。

現在、生鮮食品を除いて
様々な食品への添加が認められています。


○発色剤

それ自体は色を持っていませんが、
肉類の色を鮮やかに見せるために
使われる食品添加物です。

分かりやすく言えば、
着色料は「絵具で色を塗る」、
発色剤は「ニスを塗る」と
例えられます。

また、発色剤は微生物の増殖抑制、
風味の改善効果があり、
「防腐剤」としての役割もあります。

生鮮食品以外は使用が認められている
着色料に対して、
ハム・ソーセージなどの加工品や
イクラや筋子など
国が定めた食品にのみ添加できます。


◆「必要悪」とされる発色剤

発色剤として使われているのは
主に「亜硝酸ナトリウム」です。

そして、これは
「危険な添加物」として
トップ10に必ず名前が挙がるほど
その危険性が指摘されています。

その理由は、
胃の中で魚肉や食肉に含まれる
「アミン」という物質と結びついて、
「ニトロソアミン」という
強い発ガン性物質に変化することが
分かっているからです。

この「アミン」は肉や魚には
ほぼ含まれている物質です。

そのため、
ハム・ソーセージなどの加工品や
イクラや筋子などを通して
亜硝酸ナトリウムを摂取すると、
ほとんどの場合発ガン性物質が
体内でできることになります。

では、なぜ亜硝酸ナトリウムは
いまだにハムやソーセージに
使われているのでしょうか。

それは、亜硝酸ナトリウムには
「ボツリヌス菌」の生育を抑え、
食肉製品の腐敗を防止する
「防腐剤」の役割もあるからです。

要するに、「必要悪」として
使用が許可されている
添加物だということですね。


◆厄介者「ボツリヌス菌」に効果を発揮

「ボツリヌス菌」は
酸素がない状況で生育する
「嫌気性菌」です。

つまり、
真空パックでも脱酸素剤でも
増殖を防ぐことはできません。

さらに、高温にも強く
100℃の過熱にも耐えてしまいます。

そんな厄介なボツリヌス菌にも
弱点が2つあります。

1つは、酸に弱いこと。
pH4.6未満で増殖しにくくなります。

そして、もう1つが
この亜硝酸ナトリウムで、
ボツリヌス菌が増殖できなくなります。

このボツリヌス菌が作り出す
「ボツリヌス毒素」は、
フグ毒やサリンの何千倍も強い毒性を持つ
地球上最強の毒素と言われているのです。

腸詰めの燻製肉を
重要な保存食としてきたヨーロッパでは
19世紀末までボツリヌス菌による
食中毒の危険にさらされていました。

それが、
亜硝酸ナトリウムの開発によって、
この燻製腸詰めによるボツリヌス食中毒は
劇的に姿を消したといわれています。

この恐ろしい菌を
ほぼ100%抑えることができる防腐剤が
亜硝酸ナトリウムなのです。

ですから、食卓やお弁当によく使われる
ハムやソーセージ類と発色剤は、
切っても切り離せない関係だと言えます。

しかし、添加物全体に言えることですが
摂取量には注意が必要となります。

子どもや妊婦は、できるだけ摂取を控えたり、
それ以外の人も食べる量を調整することが
大切です。

その2に続きます。


誠真堂鍼灸院
東 洋史


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