こんにちは！
十条銀座「誠真堂鍼灸院」院長の東です。

今回は、
小豆が貧血に良いというお話です。

貧血に悩んでいる女性、
少なくないですよね。

女性は、毎月血液を
体外に放出する宿命を背負っています。

日本人女性のうち、
月経のある女性の
5人に1人は貧血と言われています。

なかでも特に多いのが、
「鉄欠乏性貧血」です。

主な原因は、やはり月経。

毎月、約30mgもの鉄分が
失われるのです。

さらに、
妊娠中は胎児を血液で養い、
出産で出血し、
産後は「白い血」と呼ばれる母乳で
子供を育てます。

女性にとって血液は、
生涯を通して大切な存在なのです。


◆貧血とは？

では、初めに
「貧血」とはどんな状態なのか、を
確認してみましょう。

まず、血液の成分は
液体成分である「血漿」と
細胞成分（小さな細胞）である「血球」に
大きく分けられます。

約55％は血漿、
残りの約45％は血球です。

そして、その血球のうち
95%以上を占めるのが赤血球です。

さらに、その赤血球には
赤い「ヘモグロビン」と呼ばれる成分が
含まれています。

そして、貧血とは、
この「ヘモグロビン濃度」が
基準値を下回っている状態をいいます。

もっと簡単に言うと、
赤血球中のヘモグロビンの数が足りない
ということです。

「貧血」と聞くと
「血液が少ない状態」と考えがちですが、
血液の量が多くても
ヘモグロビンが足りなければ
貧血になるのですね。

では、ヘモグロビン濃度が下がると
身体にどんな悪影響を
及ぼすのでしょうか。


◆ヘモグロビンの働き

ヘモグロビンは、
鉄を含む「ヘム鉄」と
タンパク質でできている「グロビン」から
できています。

だから、これら二つを合わせて
「ヘモグロビン」と呼ぶのです。

そして、この２つのうち「ヘム鉄」は
酸素と結びつく力が強く
肺で取り込んだ酸素を
全身へ運ぶはたらきをしています。

ヘム鉄は、酸素の多い場所では
酸素と結びつきますが、
少ない場所で酸素を手放すという
性質があります。

これによって、肺で酸素を受け取り、
全身の各細胞まで移動し酸素を届け、
逆に不要となった二酸化炭素を
全身から回収するという
大切な役割を果たしているのです。

ですから、貧血になると
酸素を運ぶヘモグロビンが足りないので
全身に酸素が行き渡りにくくなります。

その結果、
頭痛や倦怠感、肩コリ、息切れ、
めまいといった症状が
引き起こされるのです。


◆小豆に含まれる鉄分

このヘモグロビンを増やすには、
日々の食事から鉄分を継続的に
摂取することが必須です。

鉄は体内では作ることができない
ミネラルだからです。

食品に含まれる鉄分には、
肉や魚の赤身に多く含まれる「ヘム鉄」と
野菜や穀類、豆腐、海藻類などに
多く含まれる「非ヘム鉄」の
２種類があります。

動物性のヘム鉄は、
人体への吸収率が10～30％と
高いことが特徴です。

一方、植物性の非ヘム鉄は、
ヘム鉄に比べると吸収率は
５％以下と低くなります。

しかし、この非ヘム鉄、
タンパク質などと一緒に摂ると
吸収率が上がるという
特徴があるのです。

小豆には
豊富に鉄分が含まれていますが、
もちろん植物性で吸収率が悪い
「非ヘム鉄」です。

そして、
前回のメルマガでもお話ししましたが、
小豆にはタンパク質が
豊富に含まれています。

さらに、
造血作用のあるビタミンB6や
葉酸なども含まれていますので、
小豆は貧血対策にはとても有効な
食材と言えるのです。

ちなみに、小豆の鉄分含有量は、
100gあたり5.4mg。

一般的に鉄分が多いと言われている
ほうれん草が100gあたり2.0mgですから、
その多さが分かりますね。

成人女性の一日あたりの
鉄分摂取推奨量は、10.5mgです。

大好きなスイーツを
小豆を用いた和菓子に変えるだけで
効率的に鉄分が補えてしまいます。

日本人が古代から食してきた小豆の魅力、
まぶしいですね！(´▽｀*)

その６に続きます。

誠真堂鍼灸院
東　洋史

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