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メールマガジン バックナンバー
〜フリースクールという居場所〜
こんにちは。Victory学院の山崎です。
今回は2年前までお手伝いしていた場所について
思い出しながら書いております。
「こんにちは!」
私はドアを開いて大きな声で
挨拶をして中に入った。
そこはフリースクールの教室。
教室を見渡すと、対戦ゲームに没頭している
数人のグループ、
静かに一人でお絵描きをしている子、
女の子同士で固まって遊んでいるグループ、
教室の後ろの方で椅子を丸く並べて
「人狼」をしているグループ、
将棋を指しているグループ
など、いくつかのグループに分かれている。
私の挨拶に返答してくれる子もいれば、
全く「無視」する子もいる。
(こちらの方が多い)
私は机にカバンを置き、順々に
各グループのところに顔を出し、
「何をしているの」
と声をかけたり、
「おはよう」
と再度挨拶をしたりする。
ここには小学生から中学生まで
色々な学年の児童・生徒が通っている。
ここのフリースクールは通信制高校も
併設しているので、
中学卒業後その高校を受験する子が多い。
私は週1回ここに英語を教えに来ている。
あなたはこの
「フリースクール」
という場所をご存知ですか。
ここは簡単に言うと「不登校」
の子供たちが来る場所。
ここでは何をしても「自由」。
無学年なので小4くらいから中学3年生まで
色々な子供がいる。
病気がちの子
学習障害のある子
精神不安定な子
いじめられた子
家庭環境が悪い子
などなど。
私は「講師」として週1回通っているが、
他にも常駐の「サポーター」と呼ばれる人が
何人もいる。
この教室には毎日20名前後の子供たちが
通学するので、サポーターが5名くらいいる。
ここでは、全てが「自由」なので、
ほとんどの子が一日中「遊んでいる」。
ここでは何事も「強制」されない。
全てが子供たちの「自主性」に委ねられている。
私は教材を用意しているが、子供たちが
「やりたい」
というまで待っているのだ。
この環境に来たのは3年前だったか、
フリースクールが立ち上がったばかりで、
児童が「1名だけ」だった。
確かその時に東京新聞だったかが取材に来て
私とその児童が写真付きで紹介された。
(児童は後ろ向き)
それから3年の月日が過ぎて、
今ではこのフリースクールに登録されている
生徒・児童は多分、30名(推測)以上はいるのでは
ないか。
これだけの所謂
「不登校生」
がいるのである。
私が衝撃を受けたのは
通信制の高校受験で
「倍率」
が出てことだ。
あなたは通信制高校に
どのようなイメージをお持ちだろうか。
私は「通信制」なので、
出願すれば誰でも「入れる」
と思っていた。
しかし、昨年の入試で
その通信制高校はなんと
「3倍」
の倍率がついたのだ。
つまり、「3人に1人」しか
「合格しない」ということだ。
これは都立高校入試でもなかなか
出ない倍率。
本当に衝撃を受けた。
「それだけ不登校生がいる」
という事実。
「先生、勉強したい」と体験に来た
小5の男の子が私に寄ってきた。
「よっしゃ!」と私。
「君、何年生?」
「5年です」
「OK。じゃあ、単語、やるか?」
「うん」
私はごちゃごちゃに文字が並んでいる中から
単語を探すプリントを4枚渡した。
そうしたら、本当に数分で
「できた!」
と言って持ってきた。
「おおお!すごいね!」
とほめて、
「じゃあ、これね」
と追加で4枚渡した。
嬉しそうな顔をして、席に戻った。
数分後、
「できた」と言ってきた。
私は
「ええええ?もう?」
と言って、また、4枚渡した。
そばにいたサポーターの先生に
「彼にプリントを持って帰らして
保護者に見せるように伝えて下さい」
とお願いした。
またまた、数分後、
「できた」と持ってきた。
私は今までのプリントを見て、
全部出来ていることを確認して
それぞれの単語の意味を聞いてみた。
国名、
スポーツ、
朝食、
家族、
場所、
乗り物、
などなど
ほとんど意味も知っていた。
「すごいなぁ!よく知っているね!!」
とほめた。
彼に発音も教えた。
そうして小5の体験の子が勉強をしているのを見て、
別の子供ちもやり出した。
中学生には事前に課題プリントが渡されているので、
中学生たちはそれを出してきて、解き始めた。
しばらくすると中3生が
「英文和訳ができない」
と言ってきた。
英文は
「I didn’t know why he was so sad.」
と書かれていた。
私は「そのまま左から訳してみな」と
伝えた。
「えっ?左から?」
「そう」
というと
彼は、
「私は知らない・・・」
と言ったので、
「あれ?Didn’tってなっているよ」
と言うと、
「あっ、そうだ。過去形だ」
と気がつき、
「私は知らなかった・・・」
すかざず、私は
「その次は?」
と聞くと、
彼は
「なぜ・・・」
と言ったので、
「そうだね」
と
言いながら、
私は、
「私は知らなった、なぜ・・・」
と言いながら、
「次はどう訳すの?」
と聞いた。
彼は
「彼はとても悲しかった」
と言った。
「そうだね。
じゃあ、最初のとつなげるとどうなる?」
と彼に聞くと、
「私は知らなかった、なぜ・・・
彼はとても悲しかった・・・」
と言い、
「そうそう。それを日本語らしく言うとどうなる?」
と聞くと、
「私は、なぜ彼がとても悲しかったか知らなかった」
と言ったので、
「そうそう。そんな感じだよ」
と答えた。
私は、間接疑問文の注意点、
つまり、
(×) I didn’t know why was he so sad.
(〇)I didn’t know why he was so sad.
疑問詞(この場合は「why」)
以下の文は主語+動詞の順になることを
伝えた。
彼は、
「大丈夫です。理解しています」
と
力強く返事した。
いかがでしたでしょうか?
今回も
「簡単!!!」
でしたでしょ?
難しい単語は
なかったかと
思います!!
どれも中学校で
習うレベルです!
「そうなのです!」
「簡単なのです!!!!!!」
私がこのメルマガを通して
お伝えしようと
思っていることは
「中学校で習う文法で英会話ができる」
なのですが、
今回の話を
お読み頂き、
どのように
感じましたか?
本当に
あなたの中には
「英語」
という
「財産」
が
眠っているのです。
あとは、
毎回
お伝えしている通り
「アウトプット」
(発話練習!!!)
するだけです。
英語で
質問されて
それを
英語で返答する、
この練習を
繰り返すだけ!!
です。
何度も言いますが、
あなたの中には
「英語」
という
「財産」が
眠っているのです。
ぜひ、
それを
掘り起こして
「使える」
ように
して行きましょう。
あなたの人生が
「劇的に」
変化するかも
しれません!!
あなたが
英語をペラペラ
話している姿を
想像してみて下さい。
ワクワクしませんか?
今日はここまでです。