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タカハシR 農家の友人#1
さかのぼる事700年前、いにしえの聖人は国家権力からの迫害を受け、明日の食もままならない扱いを受けていた。使いの者を通じて白米を供養した門下に対し聖人は返書でこう綴った。
「白米は白米にあらずすなわち命なり」
この白米は単なる供養ではなく、何よりも大切な命を繋ぐ白米であると。
700年後の現代、この心を胸に秘め命を繋ぐ、食にこだわる露地野菜農家がいた。
朝3時に起きて畑に出る、種植え、水やり、草刈り、365日手を抜けない、収穫時期が来れば夜中に野菜を洗い出荷の準備に追われ、22時を回る事も日常的だ。
イノシシなどに畑を荒らされ、台風が来れば壊滅的な被害を受ける、時間も、経済的な余裕も無い、自然が相手だからやむを得ない事もあるかもしれない、生産調整が入れば収穫した野菜を山に捨てに行く。
愛情込めて育て上げた野菜が生産者に卸せず、何も出来ないまま山に捨てる。
中村「切ないっす」と20年来の友人である山本誠一に話す機会があった。
誠一は中村の苦労を20年間見ていた。
何よりも大切な命を繋ぐ生産者にこのような思いをさせている社会の仕組みへの不満が込み上げていた。
誠一は中村に対し即答した。
誠一「絶対にどうにかします」と
中村と誠一の農業革命がスタートした。
2021年は誠一のサポートにより、飲食店、子供食堂、通販など販売ルートを拡大しロスゼロの成果を上げた。
農家を使命と感じ、最高の野菜を生産していく中村はこう話す、「野菜は手を掛けた分応えてくれます、子育てと一緒ですね」と。
中村農園の枝豆は旨味がしっかり入っていると好評で道の駅では即完売、同業者からも育て方がうまいと評価を得ている。
誠一は中村に対して「中村さんが販路拡大して成功する事は、中村農園の成功だけに終わらない、同じように苦しむ全農家を救って行く使命がある」と
中村と誠一の挑戦は続いて行く。
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