2024.09.09
慶長通宝
慶長8(1603)年に江戸幕府を開いた徳川家康は、貨幣の全国統一に乗り出しました。それまで市場に出回っていたのは渡来銭が主だったので、家康は皇朝銭以来の国産銭貨を作り、国内経済の統制を図ったのです。慶長通宝は慶長11(1606)年に鋳造が始まったとされています。元和3(1617)年には元和通宝の鋳造も始まりましたが、ともに鋳造数は少なく、渡来銭と混用されていました。天下人の家康も貨幣の全国統一を見ることなく元和2(1616)年に世をさり、本格的な統一貨幣の登場は寛永3(1626)年の寛永通宝まで待たなければなりませんでした。
(参考文献:日本貨幣カタログ)