海峡植民地

前回に続き、外国貨の話です。15世紀半ばに始まった大航海時代以降、ヨーロッパの列強諸国はこぞって植民地の獲得に乗り出しました。植民地を得ると、本国で生産された製品の重要な輸出先になるほか、ヨーロッパにはない農作物などの輸入を独占することができました。

特にアジア方面は大航海時代に航路が開拓されてから、その資源の豊富さによってヨーロッパ諸国の注目を集め、各国が進出していました。当時の覇権国だったイギリス帝国ももちろん進出しましたが、東南アジア方面ではオランダとの競争に敗れ、インドの植民地経営に集中することになります。19世紀に入ってオランダの影響力が衰退するとイギリス帝国は再び東南アジアに進出。1826年にペナン島、マラッカ、シンガポールといったマラッカ海峡に面する植民地を合併し、海峡植民地が成立します。20世紀に入っても存続していましたが、太平洋戦争が勃発するとマレー半島は日本軍に占領され、戦後の1946年になって解体されました。


海峡植民地 50セント銀貨 1921年



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