渡来銭・輸入銭

渡来銭とは外国から入ってきた銭貨のことです。主に戦国時代以前に持ち込まれた銅銭のことで、中国大陸で作られたものが多いですが、朝鮮半島や安南(ベトナム)からも入ってきました。皇朝銭の鋳造が停止された平安時代以降、唐、北宋、南宋、明などの銅銭が多く輸入され、寛文10(1670)年に渡来銭の使用禁止令が出されるまで流通しました。禁止令が出されたのちも、寛永銭の100文の銭差しに紛れて取引に使用されていました。輸入銭も渡来銭に含まれ、寛文10年の禁止令以降、長崎などの貿易地から支払い代金として持ち込まれた新しい時代の中国銭を指します。


渡来銭

開元通宝 唐 武徳4(621)年



元祐通宝 北宋 元祐元(1086)年



永楽通宝 明 永楽6(1408)年



輸入銭

弘治通宝 明 弘治16(1503)年



利用通宝 明 呉三桂 1673年


(参考文献:日本貨幣カタログ / Wikipediaなど)

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