子どもがウソをつく。テストを隠すという話


子どもを指導しているとテストを隠したり、ウソをついたりすることありますよね。ひょっとすると

「うちの子のことかしら」

と思うかも知れません。

「正直に言いなさい。お母さんは怒らないから」

と言いながら怒っていると多分正直に言わないと思います。なぜそんなことがわかるのかと言うと私とか同じような経験をしているからです。

実はテストを隠したり、ウソをついたりする子の特徴というのは、親自身の育て方にある場合があります。その話をします。

何を基準にするのか

実は子どもがテストを隠すとかウソをつくというときには通常、親自身が

「結果を基準にしている」

場合が多いです。結果をすべての基準にすると、子どもも結果がすべてになるので、とにかく結果だけにフォーカスされます。

その場合は特に短期的な結果ですね。

「結果を基準にして何が悪いの?世の中のことはほとんど結果でしょう」

と思うかも知れません。ですが、こんな場合はどうでしょうか?

ダーツを3回投げるとします。

1投目は中心より上過ぎた。
2投目は中心より下。でもさっきよりは中心に近い。
3投目は見事中心に。

このときに、

「1投目はムダだったでしょうか?」
「2投目はムダだったでしょうか?」

それは違うと思いますよね。1投目と2投目の失敗があったから3投目があったのです。

だから、1投目と2投目はムダになっていないのです。ですが、通常はこんな感じです。1投目

「何でそんなに外すの?よく見なさいってお母さんは言ったでしょ。本当によく見て投げなさい」

と。そうするとどうなるのか?

「投げない」という選択(反発)
「投げられない」という選択(恐怖)
「投げる」けれどズルをする

ということが生まれてきます。すべてを短期的な結果でするとこうなるのです。

テストでもそうです。例えば、条件付きでテストが良かったらから、褒める。テストが悪かったら叱るという形だけすると「結果だけを求める子」にな育ちます。

極端なことを言えば結果が良ければいいのであれば、カンニングしたり、友達に答えを写させてもらったりしても良い点は取れます。(実際中学、高校でもそういう生徒はいました)

大切なのは親の声かけひとつです

親が声かけの基準を変えることによって子どもの育ち方も変わります。

結果にフォーカスすると結果だけにこだわる子どもになりますが、逆に途中経過で努力することに意味を見出すと努力する子になります。

もちろん、世の中に出たら

「努力したからと言ってすべてが報われるわけではありません」

ですが、努力することは最低の条件なのです。そういったことを子どもに示したかったら、結果は別にしてやっているところを認めてあげるようにしないといけません。

子育てでもそうです

結果を基準にすると結果の出やすいことばっかりやろうとします。簡単に言うと

「簡単な問題ばかりを解く」
「すぐにわかる問題ばかりを解く」

ようになります。まるが欲しいだけなんですね。ですが、

「考えることが面白い」
「難しい問題にチャレンジするのが面白い」

ということを基準にするとどんどん難しい問題にチャレンジするようになってその子自身の力がついてきます。

自分の声かけが

「何を基準にしているのか?」

を考えてみてくださいね。

相談がある方はこちらです。

すぐに忘れる子の勉強の方法 一覧 「子どもを苦労させない」という間違い