こうなったのはお母さんのせい


進路指導の難しいところは将来が完全に見極められないところです。「こうなるだろう」と予測はできても、その通りにならないこともあります。

また、今の世の中どうなるかわかりません。会社に勤めて順調だったとしても、10年後にどうなるかなんて予測もつきません。

自分の将来。私の場合

実際に私の家では、私の母は学校の先生になってほしいと言っていました。学校の先生は職業的に公務員だし、安定しているということなのでしょうか?

ですが、今は完全なブラックな職業のイメージがあります。学校によって違うのかも知れませんが、本当に学校の先生はよくやってると思います。

しかもほとんど残業がついてないような形なので、真面目にやっている先生は大変です。そして、親への対応も大変です。

私が中学生のときには先生からビンタをされました。ある学年の担任の先生は「俺は2回までは口で注意するが、3回前を殴るから」と宣言して本当に殴られました。

私も2回目までに抑えていましたが、あるときは失敗して同じことを3回してしまいした。

当然、殴られましたがそれに対して親が文句を言いにいくなんてことはなかったです。自分自身も納得していましたし、仕方ないと思っていたからです。

ところが今なんか手を上げてしまったら大問題になります。別に暴力を肯定するわけではないですが、先生もとても親の対応に慎重にならざるを得なくなっています。

もし、私が学校の先生になっていたら、とても勤まらなかったと思います。

子どもの将来に口を出すという難しさ

親が子どもの将来を決めてしまうというのは何が問題かと言うと最終的に責任が取れないからです。

通常は、子どもが親よりも先に死んでしまうので親が死んでからの子どものことはわかりません。親は「子どものために」と言います。

何でも強制する人だと「親が決めてしまう」ことがあるかも知れません。子どもの選択より親の方が正しいと思うかも知れません。ですが、なぜ、それが問題なのか?

親が決めると無責任になる

人が決めてやっていると順調にいっているときはいいのです。ただ、問題になるのは「うまくいかなくなったとき」です。

親の言われた通りやっていて失敗。まだ、チャレンジするかも知れません。次にやって失敗したときに「人のせい」にしてしまうのです。

実際にこんな事例が挙がっていました。親の言われるまま勉強して、九州大学に進学。そして、地元の大手上場会社に就職。

地元の人から見たら、すごいエリートコースを進んでいます。ところが大手に入ったものの人間関係が元で鬱に。

そして、そこで休職。そこで彼のセリフ。

「すべて親が悪い。自分は親の言う通りやってきたのにこんなになってしまった。自分は親の犠牲者だ」

と。

どうすればいいのか?

私も子どもの進路に対して意見は言います。ですが、イメージで言うと会社の幹部だと思っています。

そして、決定することはありません。というのは、その子の人生の経営者はその子だからです。

だから、親は意見はするが判断は子どもに任せる・・ということしかできません。そういうスタンスでやっていことが子どもの自立となるのです。

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