2023.10.18
成績アップは簡単?
塾を選ぶときの基準の1つとして
「どれだけ成績が上がるのか?」
というのがありますよね。お金を支払う側からすれば
「お金を支払っているのだから結果は欲しい」
と思います。だから、塾のチラシも
「40点UPしました」
「20点UPしました」
といった宣伝になります。見ている方は
「本当かしら」
「みんながみんなじゃないでしょ」
と思いながら考えます。そして、かなり強めに言われると
「そこまで言うんなら体験してみようか」
と体験して入塾します。もちろん、入塾しても
「成績が上がるときもあれば上がらない場合」
もあります。上がった場合は
「入ってよかった」
と思いますし、上がらなかったら
「何だ上がらないでしょ」
と思ってしまいます。でも、本当は
「成績が上がった、上がらなかった」
ということよりももっと大切なことがあります。それは
「子どもがどう変わったのか?」
です。
成績を上げるのは簡単
実は成績というのは通常は
「先生とできるだけ時間を共有すれば上がる」
モノなのです。それほど難しくはないです。たとえば
「20点だった子が90点に」
何て書くと
「また、ウソでしょ」
と思うかも知れません。いえいえ。ウソではないです。理由は簡単
「私と長くいたから」
です。たとえば、
数学の勉強で週1回1時間の指導。
あと6時間の補習。
これらをやったらどうなると思いますか?当然
「成績が上がって当たり前」
なのです。こんな風にやると通常、参加するだけで成績は上がります。もちろん、補習のときにずっと指導するわけではないですが、それでも勉強時間が増えるのです。
そうすると
「すごく上がった」
と喜ぶわけです。
合格する不幸
こうやって指導していくと、塾としては「ブラック企業」にはなりますが、保護者の方は喜びます。ですが、
「それが本当に子どものためによいのか?」
は別の話なのです。というのは、過去には
「合格できないだろう子を合格させた」
という経験があります。指導を増やして、本来の実力以上の学校に入った子です。
塾でバンバンお尻を叩いて、勉強を一緒にさせて志望校に合格。
ですが、合格してもその子は決してうまくいかなかったのです。というのは
「自分で勉強する習慣がなかったから」
です。人と一緒にするというのは初期の段階では必要なのかも知れません。ですが、それに依存すると
「自分で勉強しない自立しない子」
になってしまうのです。
「先生と一緒ならできる」
「近くに聞ける人がいるならできる」
となって、結局は自分でできない子になったのです。確かに塾としての「商売」と見れば、塾に依存させて月謝をもらえばいいのかも知れません。
ですが、それは決して
「子どもの自立にはつながらない」
のです。大切なのは
「成績が上がる」
のではなく
「子どもの成長」
なのです。周りがサポートして、サポートしてできた成績ではなく、子どもが悩んで、苦しんでつかみ取った成績なのです。
だから、今は
「目先の点数」
よりも子どもが1mmでも成長するかどうかなのです。
子育ての第三コーナーで
なんでそんなことが思うのかという、自分が子育てをしてきて、成績よりもその途中でつかみ取ったことの方が大切だからです。
私の子どもももう社会人です。学校のときの20点アップよりももっと大切なことがあるからです。
たとえば、スポーツ。スポーツなどは一部のプロになる人以外はどんな一生懸命にやっても、直接将来の収入につながるわけではありません。
「大会で県1位になった」
としても就職で特に優遇されるわけでなく、就職してから「県1位手当」がつくわけでもありません。
ですが、その途中で
「苦しい練習に耐えた」
「地道な練習をしてきた」
「挫折を乗り越えてきた」
という途中で得たことがその子の財産となるのです。
だから
「途中で得たモノが何か」
なのです。
何を得たのか?
勉強も同じです。私は塾に通ったこともないですし、家庭教師をつけてもらったこともないです。
わからない問題が出たら、自分で調べて、似たような問題を探して解いていったのです。
成績を上げるということでは非常に非効率だったかも知れません。ですが、
「問題は自分で調べる」
「他を参考にして解決する」
という姿勢が、まったくインターネットで塾をやっていたなかった時代に
「インターネット学習塾」
という道を自分自身切り開いたのです。今でもその姿勢は同じです。困難な状況が続いても自分で調べたり、他業種を参考にしたりして解決しているのです。
これが
「教えてもらってできた子」
であれば、今ではとっくの昔に塾が潰れてしまっていたと思います。
大切なことは
「目先の成績よりも子どもの成長」
なのです。成績アップは
「子どもの自己肯定感を上げる」
ということでは大切なことです。ですが、それが
「作られた成績」
であれば、結局その子は
「点数をとるだけの子」
になってしまうのです。
「子どもが成長する勉強していますか?」
時代が変わって、
「点数をとるだけの勉強」
から
「子どもを成長させる勉強」
に変わってきています。