「楽しかった」しか書けない!語彙力小2レベルの記述対策4


こんにちは。 学習ジム・コーチの堀です。

連載ストーリーの第4話をお届けします。

今回のテーマは「感想文・記述の幼稚さ」。

「遠足どうだった?」 「楽しかった」 「……他には?」 「超楽しかった」

こんな会話に絶望しているお母様へ。 「語彙力がない」と嘆く前に、 試してほしい『魔法の質問』があります。


第4話:「超ヤバイ」で全てを済ます男

【小説パート】

「陸、ちょっとこれ見て」

日曜日の朝。 コーヒーの香りが漂うリビングで、 麻衣は頭を抱えていた。 テーブルの上にあるのは、 陸が学校で書いてきた「移動教室の作文」だ。

原稿用紙2枚分。 文字数は埋まっている。 しかし、その中身が問題だった。 全編の8割が、驚くべき言葉で 埋め尽くされているのだ。

『バスが大きくて、すごかった』 『お弁当が、おいしかった』 『景色が、ヤバかった』 『滝の水が、すごかった』 『とにかく、楽しかった』

「……あのさあ」

麻衣はため息交じりに言った。

「あんたの感想は、 『すごい・ヤバイ・楽しい』の 3語しかないの? 小6の文章とはとても思えないんだけど。 これじゃ小2の日記よ」

陸はトーストにジャムを塗りながら、 キョトンとしている。

「え、ダメなの? だって本当にすごくてヤバくて 楽しかったんだから、事実じゃん。 嘘は書いてないよ」

「嘘とかじゃなくて! もっとあるでしょ! どんなふうに凄かったとか、 何を見てどう思ったとか、 風がどうだったとか!」

「うーん……」

陸は腕組みをして考え込む。 しばらくして、閃いたように顔を上げた。

「『超デカくて、マジ凄かった』?」

「形容詞を増やすんじゃない!」

麻衣はガックリとうなだれた。

これだ。いつもこれだ。 家での会話なら笑って済ませられる。 でも、入試となると話は別だ。

記述模試でも全く同じ現象が起きている。 『この時の主人公の気持ちを書きなさい』 という問いに対して、 陸の答えはいつもワンパターン。

『うれしかった』 『イヤだった』

これでは、部分点すらもらえない。 △ですらない、完全な×だ。

「ボキャブラリー貧困層ね……」

理科の実験結果なら、 「水温が急激に上昇したため、飽和水蒸気量が……」と あんなに正確に、論理的に書けるのに。 なぜ「自分の気持ち」や「感想」になると、 急に幼児化してしまうのか。

この『幼稚な記述』を卒業しない限り、 難関校の国語なんて夢のまた夢だ。 面接だって危ういかもしれない。

どうすれば、 この子の口から「ヤバイ」以外の 豊かな言葉を引き出せるの? 親の語彙力が足りないせいなの?

麻衣は、ジャムだらけの口で 「ヤバイうまい」と言う息子を見て、 深い深いため息をついた。


【解説】「どうだった?」は禁止ワードです

「うちの子、感想を聞いても 『楽しかった』しか言わないんです」

その原因、実はお母様の 『質問の仕方』にあるかもしれません。

「どうだった?」という漠然とした質問は、 男子にとって一番答えにくい質問です。 面倒くさいので「楽しかった」で逃げます。

記述力を上げるには、 質問を『5W1H』に変えてください。

×「どうだった?」 〇「『何が』一番びっくりした?」 〇「『誰と』お弁当食べた?」

具体的に聞かれれば、 「あのね、滝の水しぶきが凄くて……」と 映像を思い浮かべて話し出します。

その話した言葉を、 そのまま書かせればいいのです。

記述力とは、 『問いかける力(取材力)』なのです。


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