2025.12.21
【中学受験】算数得意で国語が苦手!偏差値38からの大逆転劇1
こんにちは。 学習ジム・コーチの堀です。
中学受験を目指す 男の子を持つ親御さんから、 よくこんなご相談をいただきます。
「算数は偏差値60越えなのに、 国語が足を引っ張っている」
「物語文の『主人公の気持ち』が 全く理解できない」
「塾の先生に相談しても 『本を読め』としか言われない」
今日から始まる連載ストーリーは、 そんな悩みを持つ男の子 「陸(りく)くん」の実話を元にした ドキュメントです。
同じような悩みを持つ 「理系男子」のお母様へ。
偏差値38からどうやって 国語を克服していくのか、 そのヒントをお届けします。
第1話:「人の気持ち」がわからない天才
【小説パート】
日曜日の午後4時。 西日が差し込むリビングには、 シャーペンの芯が走る音だけが リズミカルに響いていた。
「よし、解けた! 12平方センチメートル!」
新小学6年生の陸(りく)が、 弾むような声を上げた。
目の前にあるのは、 難関中学の算数の過去問だ。
複雑な図形の中に補助線一本。 それだけで、絡まった糸がほどけるように 答えが見える瞬間。 陸にとって、それは最高の快感だった。
母・麻衣は、 キッチンからその背中を見守りながら、 祈るような気持ちで声をかける。
「すごいじゃない。 算数はもう、受験生レベルね。 ……じゃあ、そろそろアレ、やろっか」
その一言で、 部屋の空気は一変した。
陸の背中から、 あからさまに生気が抜けていく。 彼は重たい手つきで、 分厚いテキストを引っ張り出した。
『物語文読解:心情の理解』
それが、我が家の平穏を乱す 諸悪の根源だった。
15分後。 リビングの空気は、 先ほどの爽快感が嘘のように どんよりと澱んでいた。
「……ねえ、陸。 なんでここ空欄なの?」
麻衣は、白紙の解答欄を指差した。
問いはこうだ。 『この時の「ぼく」の気持ちを、 40字以内で説明しなさい』
陸はふてくされたように、 窓の外を見ながら答える。
「わかんないからだよ」
「わかんないって…… 本文に書いてあるでしょ? 飼っていた犬がいなくなって、 必死で探してるのよ? 心配とか、悲しいとか、あるじゃない」
「書いてない」
陸が強い口調で遮った。
「どこにも『悲しい』なんて書いてない。 ただ『走り回った』としか書いてない。 勝手に『悲しい』って書いたら、 それは僕の想像じゃん。
国語って、勝手な想像を書くと バツにするくせに、 こういう時だけ想像しろって言う。 矛盾してるんだよ」
陸の言い分は、 あまりにも理屈っぽかった。 でも、それが彼の本音なのだ。
「あのねえ…… 走り回るってことは、焦ってるのよ。 それが『行間を読む』ってことなの」
「行間? なにそれ。 白い隙間のどこに文字があるんだよ」
「屁理屈言わないの!」
ついに、麻衣の声が荒げられた。
陸はバン!と机を叩き、 目に涙を溜めて立ち上がった。
「算数はいいよな。 誰が解いても、いつ解いても、 答えは絶対に一つだ。 裏切らない」
彼はテキストを睨みつける。
「でも国語は詐欺だ。 答えが決まってないくせに、 『空気読め』って強要してくる。 大人の顔色伺いゲームなんか、 僕はやりたくない!」
ドスドスと足音を立てて、 陸はトイレに逃げ込んでしまった。
取り残された麻衣は、 ガックリと椅子に座り込んだ。
テーブルの上には、 算数の満点のテストと、 国語の真っ赤な答案が並んでいる。
偏差値62と、38。
(あの子の頭の中は、 白か黒か、0か1かなんだわ……)
算数の才能を伸ばしてあげたい。 でも、この国語の成績では、 陸が行きたがっている理系の進学校は 間違いなくE判定だ。
「本を読めばわかる」 「慣れればわかる」
塾の先生はそう言うけれど、 陸は図鑑とライトノベルしか読まない。 これ以上、どう教えればいいの?
途方に暮れた麻衣は、 すがるような思いでスマホを手に取った。
「国語 苦手 理系男子」 「国語 論理的に解く」
検索画面をスクロールする指が、 ある言葉で止まった。
『国語はセンスではない。 解き方のレシピがある』
レシピ? 料理の?
そのサイトの画面には、 こう書かれていた。
『論理的思考力のあるお子さんこそ、 国語の才能が眠っています』
麻衣は顔を上げた。 トイレのドアの向こうから、 鼻をすする音が聞こえる。
もしかしたら。 あの子に必要なのは、 「行間を読む」ことじゃなくて、 「ルールを知る」ことなのかもしれない。
麻衣はそのサイトを、 祈るようにタップした。
【解説】なぜ理系男子は物語文が苦手なのか?
陸くんのような 「算数得意・国語苦手」なタイプのお子さんは、 実は中学受験において非常に多いのです。
彼らは「共感力」がないのではありません。 「論理的な根拠」がないことが 許せないのです。
「なんとなく悲しそうだから」 という曖昧な理由は、 彼らの正義感に反します。
しかし、多くの中学受験塾では 「たくさん本を読んで慣れましょう」 という指導になりがちです。 これでは、論理思考が強いお子さんは 納得できません。
国語は「お気持ち察しゲーム」ではなく 「論理パズル」です。
本文の中に必ず隠されている 「証拠」を探す。
それをパズルのピースのように拾い集めれば、 誰でも記述問題で正解が出せます。
実は、国語こそが 「最も理系的な教科」なのです。
【無料相談】偏差値40台からの国語対策
「うちの子も、国語は 空気読みゲームだと思っているかも……」
そう感じたお母様。 それは、お子さんが 「解き方のレシピ(論理的解法)」を 持っていないだけかもしれません。
当塾は、偏差値38〜47で伸び悩む お子様専門の国語指導を行っています。
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