2025.10.15
中学受験でやると言って勉強しない子への声かけ
「中学受験を辞めたら?」と言ったら、「やる!」と言ったのに勉強しない。
こんな悩みを持つ保護者の方は多いと思います。
子どものやる気を引き出すには、**「できているところの確認」**が大切です。
ほめる必要はありません。
ただ、できているところを確認して伝えるだけでいいんです。
なぜ「やる」と言ったのに勉強しないのか
「中学受験を辞めたら?」と言われて「やる!」と答えたのに、結局勉強しない。
塾で指導していると、こういう子どもは本当に多いんです。
「やる気のない生徒」というのはいます。
塾の先生の中には「やる気のない人は教えられません」という人もいます。
当然ですが、「やる気のある人ばかり」なら楽勝です(笑)。
こんな素晴らしい仕事はありません。
ですが、「やる気のない生徒」もいるのです。
いえ、「やる気が不足している人」が大半なのです。
では、「やる気がない人」をどうやってやる気にさせるのか?
やる気をそぐ声のかけ方
その1つが、**「声のかけ方」**です。
やる気のない子には、実は親が「やる気をそぐ声掛け」をしているんです。
それは何かというと、**「できていないところの確認」**です。
例えば、こんな感じです:
お母さん:
「宿題やった?」
「勉強した?」
「部屋片付けた?」
「テスト勉強してる?」
そんな感じです。
これを姑の立場からお嫁さんに言わせていただくと(笑)
お姑さん:
「○○さん、部屋が散らかってるわよ」
「お掃除できてる?」
「お料理は得意?」
「洗濯物たまってない?」
「お風呂掃除した?」
いえいえ、「嫁いびり」では決してないです。
本当に「できていないところを確認している」だけなんです。
本当に「心配して」言っているのです。
どうですか?
どんな感じですか?
そうすると、**「正直こんな姑はいらない」**ですよね(笑)。
では、どんな形なら許せるのか...
やる気を引き出す声のかけ方
お姑さん:
「お部屋、きれいにしてくれてありがとう」
「お料理上手ね。おいしかったわ」
「いつも洗濯物、きちんとたたんでくれて助かるわ」
どうでしょうか?
これなら少し印象が違いませんか?
なぜできないところばかり目につくのか
自分以外のところは、**「できないところが目につく」**のです。
そして、それを「指摘する」ので嫌になるのです。
「ほめればいいんですね」とも思われますが、そうではなく、**「できているところはできている。できていないところはできていない」**とすればいいだけです。
具体例:70点のテストの場合
具体的には、「70点のテスト」だったら:
❌ やる気をそぐ声掛け: 「70点か...もうちょっと頑張れたんじゃない?」 「ケアレスミスが多いわね」 「なんでこんな簡単なところ間違えたの?」
✅ やる気を引き出す声掛け: 「70点取れたね。前回より10点上がったね」 「この問題、難しかったのに解けてるじゃない」 「計算問題、全部できてるね」
とかそんな感じです。
子どもが何を思っているか
実はやっている本人も、こう思っているんです:
「結果が出ていない」
「全然進んでいない」
「自分はできない」
だから「やる気がない」のです。
ですが、こう感じるとやる気ができるんです:
「自分はできる」
「自分はできる可能性がある」
「やっていることが結果に出ている」
まずは「できていることの確認」
まずは**「できていることの確認」**です。
そして、それを**「子どもに伝えるだけ」**です。
決して「ほめないといけない」と思わないでください。
「できているところの確認」をするだけで子どもは違ってきます。
その「小さいできていることの確認」の積み重ねが、子どものやる気につながります。
まとめ:「やる」と言ったのに勉強しない子へのアプローチ
「中学受験を辞めたら?」と言ったら「やる!」と言ったのに勉強しない。
その理由は、お子さん自身が「自分はできない」と思い込んでいるからなんです。
やってはいけないこと:
- できていないところばかり指摘する
- 無理にほめようとする
- 結果だけを見る
やるべきこと:
- できているところを確認する
- それを子どもに伝える
- 小さな進歩を認める
子どもが感じていること:
- 自分はできないと思い込んでいる
- 結果が出ていないと感じている
- だからやる気がない
親ができること:
- できているところを見つける
- それを言葉にして伝える
- 小さな成長を一緒に喜ぶ
あなたは今日、お子さんの「できているところ」をいくつ見つけましたか?
できていないところは、誰でも見つけられます。
でも、できているところを見つけるのは、意識しないとできません。
今日から、お子さんの「できているところ」を1日3つ見つけて、伝えてみてください。
「宿題やった?」ではなく、「宿題できてるね」と。
その小さな変化が、お子さんのやる気を引き出します。