中学受験でやると言って勉強しない子への声かけ


「中学受験を辞めたら?」と言ったら、「やる!」と言ったのに勉強しない。

こんな悩みを持つ保護者の方は多いと思います。

子どものやる気を引き出すには、**「できているところの確認」**が大切です。

ほめる必要はありません。

ただ、できているところを確認して伝えるだけでいいんです。


なぜ「やる」と言ったのに勉強しないのか

「中学受験を辞めたら?」と言われて「やる!」と答えたのに、結局勉強しない。

塾で指導していると、こういう子どもは本当に多いんです。

「やる気のない生徒」というのはいます。

塾の先生の中には「やる気のない人は教えられません」という人もいます。

当然ですが、「やる気のある人ばかり」なら楽勝です(笑)。

こんな素晴らしい仕事はありません。

ですが、「やる気のない生徒」もいるのです。

いえ、「やる気が不足している人」が大半なのです。

では、「やる気がない人」をどうやってやる気にさせるのか?


やる気をそぐ声のかけ方

その1つが、**「声のかけ方」**です。

やる気のない子には、実は親が「やる気をそぐ声掛け」をしているんです。

それは何かというと、**「できていないところの確認」**です。

例えば、こんな感じです:


お母さん:

「宿題やった?」

「勉強した?」

「部屋片付けた?」

「テスト勉強してる?」


そんな感じです。

これを姑の立場からお嫁さんに言わせていただくと(笑)


お姑さん:

「○○さん、部屋が散らかってるわよ」

「お掃除できてる?」

「お料理は得意?」

「洗濯物たまってない?」

「お風呂掃除した?」


いえいえ、「嫁いびり」では決してないです。

本当に「できていないところを確認している」だけなんです。

本当に「心配して」言っているのです。

どうですか?

どんな感じですか?

そうすると、**「正直こんな姑はいらない」**ですよね(笑)。

では、どんな形なら許せるのか...


やる気を引き出す声のかけ方

お姑さん:

「お部屋、きれいにしてくれてありがとう」

「お料理上手ね。おいしかったわ」

「いつも洗濯物、きちんとたたんでくれて助かるわ」

どうでしょうか?

これなら少し印象が違いませんか?


なぜできないところばかり目につくのか

自分以外のところは、**「できないところが目につく」**のです。

そして、それを「指摘する」ので嫌になるのです。

「ほめればいいんですね」とも思われますが、そうではなく、**「できているところはできている。できていないところはできていない」**とすればいいだけです。


具体例:70点のテストの場合

具体的には、「70点のテスト」だったら:

やる気をそぐ声掛け: 「70点か...もうちょっと頑張れたんじゃない?」 「ケアレスミスが多いわね」 「なんでこんな簡単なところ間違えたの?」

やる気を引き出す声掛け: 「70点取れたね。前回より10点上がったね」 「この問題、難しかったのに解けてるじゃない」 「計算問題、全部できてるね」

とかそんな感じです。


子どもが何を思っているか

実はやっている本人も、こう思っているんです:

「結果が出ていない」

「全然進んでいない」

「自分はできない」

だから「やる気がない」のです。

ですが、こう感じるとやる気ができるんです:

「自分はできる」

「自分はできる可能性がある」

「やっていることが結果に出ている」


まずは「できていることの確認」

まずは**「できていることの確認」**です。

そして、それを**「子どもに伝えるだけ」**です。

決して「ほめないといけない」と思わないでください。

「できているところの確認」をするだけで子どもは違ってきます。

その「小さいできていることの確認」の積み重ねが、子どものやる気につながります。


まとめ:「やる」と言ったのに勉強しない子へのアプローチ

「中学受験を辞めたら?」と言ったら「やる!」と言ったのに勉強しない。

その理由は、お子さん自身が「自分はできない」と思い込んでいるからなんです。

やってはいけないこと:

  • できていないところばかり指摘する
  • 無理にほめようとする
  • 結果だけを見る

やるべきこと:

  • できているところを確認する
  • それを子どもに伝える
  • 小さな進歩を認める

子どもが感じていること:

  • 自分はできないと思い込んでいる
  • 結果が出ていないと感じている
  • だからやる気がない

親ができること:

  • できているところを見つける
  • それを言葉にして伝える
  • 小さな成長を一緒に喜ぶ

あなたは今日、お子さんの「できているところ」をいくつ見つけましたか?

できていないところは、誰でも見つけられます。

でも、できているところを見つけるのは、意識しないとできません。

今日から、お子さんの「できているところ」を1日3つ見つけて、伝えてみてください。

「宿題やった?」ではなく、「宿題できてるね」と。

その小さな変化が、お子さんのやる気を引き出します。

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