AIに頼り過ぎる教育への警鐘

ある大手の通信講座の資料請求をしたら電話がかかってきました。

成績を上げるために自動で計画を立ててくれるとのこと。とても便利です。ですが・・・。

これは買いたくなる営業トーク

電話の内容はこんな感じでした。

「今回は無料でタブレットを提供するようになっています。ぜひともこの機会に入会してください」

「『○○さまが取れるテストの点数』をAIが自動予測し、目標点とのギャップを埋めるための最適なプランを提案します」

「しかも、もし勉強していて計画通りできなかったとしても、途中で変更するようなAIが再度計画を立て直してくれます」

イメージで言うと自動車のナビのような感じでしょうか?ルートから離れたら自動でリルートしてくれる感じです。

本当のことを言うと『ぞっ』としました。


なぜ、ぞっとしたのか?

AIに仕事を奪われる人という風なことがささやかれています。

それは実は本当かどうかはわからないです。

ただ言えることは、もしAIが世間でもっと使われるようになった時に、AIに使われるのではなく、AIを使うようにならないといけないということです。

実際今回の話は、お子さんの成績を上げるのには、とてもいいように思います。営業トークを聞いた保護者の方は

「これはいい。計画通りやれば点数が取れるのであれば、ぜひともやらせよう」

と思うのかもしれません。

でも、よく考えてほしいのです。これでは子どもは自分のことを分析することはないです。

何も考えないで、まるで言われた作業をやっていくロボットのようです。

そのような子どもが、将来大人になって、AIを使って自分で将来の仕事を作っていけるようになれるのかと言うと疑問です。

この子は与えられたことをやっていく受け身の形でずっとやっていくのです。しかも、自分で分析・計画を立てることもなく。


私がわざわざ遠回りしているわけ

今、中学受験向けの漢字のテキストを作っています。

途中まで作ったのですが、今は娘が頑張って作ってくれています。

当たり前ですが、外注してプロに頼めばすぐできるかもしれません。

ですが、今は娘に一生懸命作ってもらっているのです。

アドバイスしながら、娘もいろいろ試行錯誤しながらやっているのです。

目先の結果だけを見ればスピードは遅いのかもしれません。

でも、これによって娘は力をつけていくのです。なぜ、そんな遠回りをするのか?

それは私の目的が娘の成長だからです。

息子の場合もそうですが、私の方から一方的に「これをしなさい」という形では言いません。

相談しながら決めています。何でもそうですが、一番結果が早く出るのが私が考えて指示を出すことです。

その通りやってしまえば結構早く結果が出るのはわかっています。

なぜそうしないのかと言うと、子どもの成長を考えているからです。

それは私が元気な今は問題がないです。ですが、私がいなくなったときはどうでしょうか?

遠回りなようですが、子どもに考えさせて、試行錯誤させます。

**悩みながら、苦しみながらやっていくことで子どもは成長していくのです。**それを敢えてやっているわけです。


機械を使うときの注意点

何か仕事をするときには、必ずその構造や意味を考えて仕事をしないといけません。

勉強でもそうですが、何も考えずに言われたことをやるのはロボットと同じです。

やっていることはあくまで作業になります。やっている子が勉強はできたとしても、社会で使えるとは言えません。

だから、一見「効率的」という風に思えることでも、本当に子どもの将来にとっていいのか考える必要があるのです。


子どもの真の成長を願うなら、時には遠回りも必要。AIに頼り過ぎず、自分で考える力を育てることが大切です。


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