受験生の失速を防ぐ秘訣 - 私の教育現場からの気づき

こんにちは!今日は受験指導の現場から見えてきた、とても興味深い発見についてお話ししたいと思います。

一昨日でセンター試験が終わり、中学受験の一部も終了しましたね。みなさん、結果はいかがだったでしょうか?

長年、受験生を指導してきた中で、特に気になる現象があります。それは「受験直前の失速」です。

■なぜ成績が伸び悩むのか?

不思議なことに、1年前には合格圏内だった生徒が、周りが着実に成長していく中で伸び悩んでしまうケースがあります。逆に、合格圏外だった生徒が、みるみる力をつけて合格圏内に入っていくこともあります。

この違いの本質は何か?それは「積み重ねの勉強ができているか」という一点に集約されるんです。

■ある生徒との出会いから

以前、大手塾で小学5年生を担当していた時のことです。計算が速く、頭の回転が良い生徒がいました。でも、その子には気になる特徴がありました。字が汚く、途中経過を全く書かないのです。

その時、私は直感的に思いました。「この子、きっと後で伸び悩むだろうな…」

案の定、小学6年生になると算数の成績は頭打ちに。同じような例は、奈良で塾を経営していた時の中学生にもいました。やはり字が汚く、途中経過を書かない。最初は志望校圏内でしたが、入試直前には志望校合格がギリギリになってしまいました。

■途中経過を書く重要性

なぜ途中経過を書くことがそんなに大切なのでしょうか?

算数も数学も、全問正解することはまずありません。むしろ、間違える問題があって当然なんです。大切なのは、その「間違い」からどう学ぶかです。

途中経過を書いてくれる生徒には、「ここがおかしいよ」とヒントを出せます。すると自分で気づいて修正し、同じミスを繰り返さないよう注意するようになります。

でも、途中経過を書かない生徒は、どこで間違えたのかが分からない。その結果、間違いから学べず、入試のように範囲が広がると途端に成績が伸び悩んでしまうんです。

■生徒との対話から

私はいつも生徒にこう話します。

「先生も×をつけて直すのは面倒くさいし、君たちも面倒だよね?」 「はい」 「じゃあ、×の回数が少ない方がお互い楽でしょ?」 「はい」 「だから途中経過を書けば、間違いに早く気づけて、結局は楽になるんだよ」

それでも書かない生徒には、少し強めに言います。 「頭の良い賢い子は途中経過を書いているんだよ。頭の悪いバカな子は書かないんだけどね」

少しきつい言い方かもしれませんが、時にはこれくらい言わないと響かないものです。結局、私たちの目標は同じ。「できるだけ早く間違いをなくすこと」なんです。

みなさんも、ぜひ途中経過を書く習慣をつけてみてください。それが確実な成長への近道となるはずです。

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