【クラフトルームHAKATA】メールマガジン No.29 めっきについて

  • 配信日: 2020-11-20 21:27:04
メールマガジンを購読頂き、ありがとうございます。
8月ぶりの発信となってしまいましたが、皆さんお変わりございませんでしょうか?

さて、今回は、「めっき」について書きたいと思います。

めっきとは。
漢字で書くと「鍍金」と書きます。
昔は「滅金」と書いていたそうです。

これは、製品の腐食や錆び、表面の硬度(傷や摩耗に対抗する)、美観向上のために行われる表面加工です。
本体とは違う金属の薄い膜を指して、めっきと呼びます。

主となる金属素材を冠にして呼ぶので、金めっき、ロジウムめっき等の名称で呼ばれます。

教室で承るめっきは、ロジウム、18金・20金色、ピンク・純金・青金色。そしてさしめっき加工が可能です。
(めっきは外注となります)
納期は約1週間ですが、年末年始等、業界繁盛期に入ると多少お待たせする場合があります。

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めっきは、はるか昔、紀元前1500年メソポタミア文明の時代から行われていたといわれます。

日本へは中国などを経由してめっき技術が伝わりました。仏教文化と共にめっき技術が伝わったといわれています。
昔の仏像にもめっきが施されていたのを、博物館や古い神社仏閣などで目にする方も多いかと思います。

その昔、大仏は、水銀アマルガム法でめっきを行っています。
水銀に金粉を加えて合金(アマルガム)にしたものを表面に塗り、炎で加熱して水銀だけを蒸発させて、金を固着させる方法です。

19世紀、電池の発明により電気めっきが可能になりました。
現在のジュエリーに使われるめっきは、電気めっきです。

◆手順を簡単に説明します。

まずはめっきをする本体を綺麗に研磨します。
研磨状態は、めっきのノリに影響します。

めっきは、ほんのわずかな被膜なので、傷を埋めることはできません。
傷は傷のまま、表面のくもりもそのまま表面に残りますので、ツルツルピカピカにしたい場合はしっかり磨きましょう。

その後、教室では専門のめっき屋さんに出します。

めっき屋さんでは、まず本体を脱脂します。
脱脂は、油脂を落として、本体に油分が付着していない状態にすることで、脱脂後は手指で触ることも許されません。
油分が残っていると、めっきムラの原因になります。

脱脂した本体は、電極をつなげ、めっき液に浸して電流を流します。
そして、洗浄、乾燥を経て、めっき工程の完了です。

※めっきのメカニズムについては割愛します。

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ジュエリーにおいて、全てにめっきをかけられる訳ではありません。
例えばめっきに適さない宝石がすでに留めてある場合には、宝石の保護が最優先です。

◆めっきが出来ない宝石

真珠、珊瑚、コハク、べっ甲、アイボリー、
トルコ石、ラピスラズリ、ロードクロサイト、アマゾナイト、マラカイト
オパール、アパタイト、ペリドット、フローライト、ラブラドライト、ヘマタイト
上記以外にも、有機質、多孔質、岩石、超音波洗浄機にかけられない脆い石、
内包物が多くてメッキ液が浸みこみそうなものや、張り合わせ石・含浸された石などの処理石

これらは、メッキを必要とするデザインにする場合は、本体完成後に接着留めや、芯留め、または爪でそっと抑えるだけといった工夫が必要です。制作の際や修理で預かる場合も、再めっきが必要な加工には注意しましょう。

◆めっき製品の取り扱いで気を付けること

めっきが施されている製品は、着用時には摩擦で擦れた部分や肌に触れ汗で電解された部分はめっきが薄くなり、「剥がれた」状態になります。
めっき製品であるゆえに、それは避けられないことなのですが、長く持たせるためにちょっとした一工夫を。
ネックレスは、つけっぱなしにしない。時々洗浄する、もしくは汗を拭き取る。
指輪はつけたまま調理・水仕事などをしない。

日常使い品として作られているとは言え、いつまでも美しいかと聞かれれば、そうではないのがめっき製品です。
石入りで、後のメンテナンスが出来ないものもありますので、ワンシーズンのみの使用目的でないのならば、着用にも配慮が必要です。

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ここまで読んで、疑問を持った方がいらっしゃるかもしれません。
最初に書いたこの文。

めっきとは「製品の腐食や錆び、表面の硬度(傷や摩耗に対抗する)、美観向上のために行われる表面加工です。
本体とは違う金属の薄い膜を指して、めっきと呼びます。」

めっきって、上記を読むと強いのではないのか?と思いますよね。

これは、本体の素材が金やプラチナでは無い場合の表面の加工ですから、表面が錆びたり、素材が柔らかすぎたり、素材が卑金属の合金だったり、アレルギーの原因になったりするので、表面に被膜を施しているということです。
また、ホワイトゴールドには白く見せるためにロジウムめっきが施されていることが多いです。

あくまでも薄い被膜である、そしていつかは剥がれるということを、ぜひ覚えておいてください。
めっき製品だから良くないという偏見のようなものではなく、めっき製品としての特長として理解いただければと思います。

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◆めっきと似ているもの

今とても多いのはゴールドフィルド。
これはメッキよりも厚く、日本語では「金張り」と言われています。
銅や真鍮に施されているようですね。ロウ付けも可能ですが、丸線などあまりグニグニ曲げると剥げるので注意が必要です。

それよりも厚いものはエレクトロフォーミング(中空製品)。
めっきと同じ原理ですが、本体は溶けてなくなる物を使用し、本体に厚いめっきをして中を空洞にします。
金製品に多いですが、これは圧をかけるとつぶれてしまいます。
軽くて身につけやすいゴールドジュエリーですが、取り扱い注意です。


以上、今回はめっきについて書きました。
分かりにくいところがありましたら、教室でお尋ねください。^^


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発行:クラフトルームHAKATA 井手千亜紀